こんにちは。
インテリアコーディネーターの小郷です。

 

子どもの頃、
隠れ場所のようなひみつ基地のような、狭い空間が心地よく、
遊ぶことが楽しかった記憶はありませんか?

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押入れの中にぬいぐるみをいっぱい持ち込んで一緒に寝たり、
家具と壁の合間のちょっとしたすき間にすっぽりとはまり込んで絵本を読んだり、
ダイニングテーブルの下に潜り込んでいとことお喋りしたり、
近所の子たちと集めてきた3家族分くらいの傘で家を作り、
その低い狭い空間の中でみんなで座り込んでおやつを食べたり・・・。

とっても楽しかったです。

 

今回は、お家の中のちょっとしたスペース、
ヌック」について書きたいと思います。
 
ヌック・・・こじんまりとした隠れ家のような居心地のよいスペース。
 
ヌックとは、スコットランドの特徴的な建築様式から発生した建築用語で、
主に2つの意味があります。
1つ目は、「居心地が良いこじんまりとした場所」のこと。
2つ目は、「建物の一部に特別に作られる小規模な部屋」のことです。

語源はスコットランド語のヌーク(neuk)とされていて、
暖炉脇の暖かな腰掛け(イングル・ヌーク)の快適なイメージが元になり、
ヌックという言葉がこじんまりとした快適な場所を表すものとして
使われるようになったそうです。

 

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窓があるので
ちょっとした縁側のような雰囲気のリーディングスペースとして。
リビングやダイニングと隣接させることで、
コミュニケーションが取れるスペースにもなります。

 

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ちょっとした隠れ家的な雰囲気や、小上がりのスペース。
一人でホッとしたり、静かに落ち着ける場所として・・

 

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本棚のある、図書館のようなスペース。
お気に入りの本に囲まれて、ごろごろとおこもりできます。

 

ヌックとは、あまり広い空間を意味しません。
重要なのは大きさではなく、
住む人が持っている趣味性や心のゆとりなどを反映させる事で、
住み心地を決定付けるスペースにもなります。
また、住む人にとっては、自分時間を大切にできるくつろぎのスペースでもあり、
落ち着いて考えられる快適さや、家族やお客様との会話が広がる場所にもなる、
ちょっとした心の拠り所となるスペースになるかもしれません。

 

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外国では、
自宅にリーディングヌックをつくり、小さい頃から本に親しむ習慣つくりをするそうです。
お子さまと一緒に本を読む落ち着いたスペースをつくることで、
親子の触れ合いや同じ話題で話がはずむことにつながるかもしれません。

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簡単なDIYや模様替えでも、心地よい空間は作れると思います。
あの何とも言えない、包み込まれるような、
くつろぎと安心感を感じられる空間を家の中に設け、読書やお茶など、
自分時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。